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町長選挙 - 奥田 英朗 [日本文学]

もともとアニメテレビであれ、映画であれ、あまりみないのだが、
ダンナのセレクトで、録画したものを見せてもらうようになった。

「化物語」
「夏目友人帳」
「青い花」
「東のエデン」

そして、この著者の作品が原作の、「空中ブランコ」

このアニメは、ヘンテコ精神科医・伊良部シリーズの短編を、「空中ブランコ」の
他に、「イン・ザ・プール」などからピックアップしていた。

「町長選挙」からもあったかも。ただ、このタイトルの作品はアニメに
なってなかったと思う。少し長いのだ。

どこかで聞いたことのある、離島での激しい選挙活動。
本当の話は、銃弾まで飛び交ってたけど。

伊良部が心をやられる、というかわいい中盤のオチもある。

原作の伊良部シリーズ、なかなかアニメのキャラを振り払えないかな、と
思っていたらそうでもなかった。


町長選挙

町長選挙





空中ブランコ

空中ブランコ

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/04/24
  • メディア: 単行本




イン・ザ・プール

イン・ザ・プール

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 単行本



ラッキーマン - マイケル・J・フォックス [ノンフィクション(その他)]

80年代のアイコンといえば、「2人のマイケル」だった。

「アイコン」という言葉は、このとき存在しなかったけれど。

90年代、音楽界のマイケルはスキャンダルにまみれ、

そして、もう一人の、映画界のマイケル、マイケル・J・フォックスは病いと出会う。

この本を手に取ったのは、彼の病いについていくつかの知識を得たいと

思っていたのだが、この書は80年代から90年代前半の彼のテレビ・映画俳優と

しての全盛期を、彼の側、彼自身にしか分からない側から生々しく描いているため、

リアルタイムにそれらの映画やテレビ作品と過ごしてきた私にとっては、

そこに食いついてしまった感がある。

たまたま、最近ケーブルTVで「ファミリータイズ」をやっていたり、Web動画

「スピン・シティ」をやっていたりして、しばらくマイケルを懐かしんでしまった次第である。

彼自身は、懐かしがられる存在だけではもちろんなく、パーキンソン氏病の治療のための

財団で活躍し、バンクーバーオリンピックの閉会式に登場している。

でも、それでも、80年代の彼は懐かしい。ユニバーサルチャンネルのキャッチコピーも

「80年代の彼を覚えていますか?」だったし。

もちろん病気についても、いろいろ知ることができた。本書以降の体験をつづった2作目、

「いつも上を向いて」

も購読待ち。


ラッキーマン

ラッキーマン






いつも上を向いて 超楽観主義者の冒険

いつも上を向いて 超楽観主義者の冒険

  • 作者: マイケル・J・フォックス
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/04/23
  • メディア: 単行本



こころの眼-写真をめぐるエセー -アンリ・カルティエ=ブレッソン [写真]

ブレッソンさんという人は、写真について多くを語らなかった方らしいのですが、
晩年に、「瞬間の記憶」という映画で初めてまとめて語っておられました。
瞬間のベストショットを撮るために、たくさんのフィルムを費やしているのだろうと
当然思っていたのですが、この本を読むとそれが違うことがわかります。

  よい子は真似をしないでください。

っていうか、出来ません。これは天賦です。

ポートレートをたくさん撮っていますが、この本では撮った人々についての
ブレッソンさんのコメントが楽しめます。

DVDと一緒に、手元に持っておきたい一冊。


こころの眼―写真をめぐるエセー

こころの眼―写真をめぐるエセー

  • 作者: アンリ カルティエ=ブレッソン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 単行本



アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 [DVD]

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD



緑の影、白い鯨 - レイ・ブラッドベリ [英米文学(長編)]

ブラッドベリが好きだ、とか言いながら、彼が若かりし頃、映画の脚本を書いていたなど、露ほども知らなかった。恥ずかしいなぁ。

それも、ジョン・ヒューストン監督の「白鯨」。そう、かの難解小説、メルヴィルの「モービー・ディック」であります。私の周りで、これを完読した人はいません。私は、手に取ったことすらありません。メルヴィルは学生時代「バートルビー」で一度撃沈してるし。

この小説は、彼がアイルランドでヒューストンと一緒に脚本を書いた頃のことを、創り上げたものです。
「白い鯨」より「緑の影」、つまりアイルランドという土地と、そこに生きる人々の方に、視点は置かれがちになっています。私にすれば白鯨を語られるより、愛すべきアイルランド人が生き生きと描かれている方がそらあ楽しいです。そんな意味で(どんな意味や)、この小説はお奨め度高いです。

小説の中に出てくる小さな逸話は、ブラッドベリの短編集の中に入っていたりするのだそうですが、全然わからなかった。ブラッドベリが好きだ、と言いながらこれも恥ずかしい。

この本を読んでいた頃、偶然Wowowでヒューストンの「白鯨」をやっていました。最後の10分だけ見た。最後の10分だけでも見るべきですね。他の映画の中で、ある登場人物が「白鯨」のことを、「最後、棺おけにつかまって助かるヤツだろ」って言っているセリフが理解できましたから。


緑の影、白い鯨

緑の影、白い鯨

  • 作者: レイ ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本



やせる旅 - 都築 響一 [ノンフィクション(旅)]

以前、信州かどこかにあるとてもおしゃれな施設断食メニューをこなして痩せることができるところがある、でもなかなか予約が取れない、っていう話を友人から聞いたことがあった。彼女はご主人と2人でお正月休みに申し込んだところ、キャンセル待ちとのこと。そのうち、ご主人が「せっかくのお正月休みなんだから、美味しいものを『食べたい』」と言われて(気持ちは120%わかる)、取りやめたということだった。

この本の冒頭に、その施設かどうかはわからないが、その「おしゃれな断食」ホテルが載っていた。
他に掲載されている他の「やせる施設」の中で、「やせ度」が高い。内容を見ているとフムフム、とも思う。過ごし方によっては、楽しいかも、とまで感じさせる。

これ以外には、やせ度は低いが「極楽度」が高いところがなぜか充実している。都築さんの性格が出ているのでしょうか。

以前は、旅に出ると痩せました。食べることより、見たり聞いたりすることに脳が占有されていたからでしょう。今は...うーん、歩くより食べてるなあ。

ところで著者の都築響一さん、そのお名前と実際のお姿が一致したのが「東京するめ紀行・世界のはぐれ方」でした。ちょっと軽いショックを受けた覚えがあります。


やせる旅

やせる旅

  • 作者: 都築 響一
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本



According to the Rolling Stones [ノンフィクション(その他)]

2000年代に録ったメンバーと、バンドに関わった人々のインタビューと、デビューからの写真で構成されている非常に美しく、「重い」(物理的に)作品。

印象に残ったインタビューは、なぜだかだいたいキースによるものだった。

10代の頃、ラジオやレコードでR&Bやロックンロールを聴きまくりながら;

「もうひとつの探求は、そんな連中が昔何をやっていたかをさかのぼって見つけ出すことだった」

「そのレコードが最初のレコードかな?...チャック・ベリーからマディ・ウォータース、ロバート・ジョンソン、そこからジャズにつながって...最後は石器人が石を叩いている洞窟にたどり着く...」

その探求を一生つづけなきゃならなくなる。ルーツミュージックへの旅。

プロと名乗っている、もしくはプロを目指しているアラサーの音楽関係の人と話していて、それって常識でしょ!音楽でご飯食べようって人がなんでそれを知らないの?っていう衝撃に、かなり頻繁に遭遇する。これだけ情報が得やすいこのご時世でそうなのだから、おそらく彼らはキースのような旅をまったくしたことがないのだろうと思う。今からでも遅くないから、しなさい、と観客側ながら言ってあげたくなる。

読み終わってから聴きたくなったのが70年代のミック・テイラー→ロニーの頃のアルバム

according to THE ROLLING STONES

according to THE ROLLING STONES




しゃべれどもしゃべれども - 佐藤 多佳子 [日本文学]

大阪市内に住んでいた頃に、近くに「繁昌亭」ができた。今はなくなってしまったが、天五の小さな小屋で落語を観に行った。NHKの連ドラ「ちりとてちん」が放映されている頃は、商店街を歩く人がその話題を口にしているのをたびたび耳に挟んだりした。

そう言えば、私は小学生のとき2度、米朝師匠の落語を生で見ている。1度は小学校から、2度目は親か友達の親がハガキを出して、だと思う。子供だったので、米朝師匠より朝丸(現ざこば師匠)の「動物いじめ」の方に笑ったように覚えている。

そんな話を最近すると、「うらやましい」と言われる。たいていは大阪以外の出身の人だ。やはり大阪は、「芸」が身近なのだ、と実感する瞬間。

そんな大阪の人間がこの本を読む。東京の人、地方の人、若い人、大人の人、読む人ごとに印象は違うのだろうと思う。「古典落語が好きでたまらない」真打ち前の主人公が、若い人たちを前に古典落語をすることの意味や難しさに悩む。「人と話すこと」「人との関係」に悩む人々が彼の元に落語を習いに来るというストーリーがこの小説の骨なのだけれど、私は主人公と落語との「せつない関係」の方に惹かれて読んだ。

実際の世の中で、彼のように悩む「伝統文化にたずさわる」若い人は多いと思うが、すでにそれらの悩みを突き抜けてしまって見える人も多いことも確か。

若い人はすごいんだよ。


しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

  • 作者: 佐藤 多佳子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 文庫



東京日記 卵一個ぶんのお祝い。 - 川上弘美 [日本文学]

本当のことを書いた日記、

なんて人に見せられますか?実家に点在している、幼少期~20代前半頃に自分が書いたものは
自分が死んだ後、ぜったい見られたくないから、ことあるごとに処分する。
残して逝ったら、逝くに逝けない、多分化けてでそう。
それぐらい、己が産み出す・己の中だけで完結する「本当のこと」なんて、公開できない。

だから、日記ブログには本当のことは書かない。
人の日記ブログを見ていても、全部本当でないのはすぐわかる。
決して嘘を書いているわけではない。自分を1.2倍に見せようとか(微妙)、0.3%ぐらいさらけ出すとか、
(つまりはすべてを語らないということ)、何となく人に聞いた話とか、憶測とか、
そんな「本当」は垣間見ることができる。
そうですよね? わたしだけなんかな。

なんてことを思いながら、本書の「5分の4の本当」というキャッチコピーを楽しむ。

小説家の日記なんだから。小説家はプロの嘘つきっていったのは、村上春樹氏でしたっけ。

素人の日記ブログの「嘘」とは違う。だから「日記文学」。
「形容詞を使わない」ところがすごい。(あ、私は使ってる。)

※1 ところで、「東京日記」という同タイトルの、リチャード・ブロディガンの著書もあった。
ちょっと興味あり。

※2 川上さんの「東京日記2」も出てます。

東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

  • 作者: 川上 弘美
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本



東京日記2 ほかに踊りを知らない。 (東京日記 (2))

東京日記2 ほかに踊りを知らない。 (東京日記 (2))

  • 作者: 川上 弘美
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2007/11/17
  • メディア: 単行本



東京日記―リチャード・ブローティガン詩集

東京日記―リチャード・ブローティガン詩集

  • 作者: リチャード ブローティガン
  • 出版社/メーカー: 思潮社
  • 発売日: 1992/08
  • メディア: 単行本



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何かが道をやってくる他 - レイ・ブラッドベリ [英米文学(長編)]

レイ・ブラッドベリで好きな作品となると、意見が分かれる
と思う。
初めて「レイ・ブラッドベリ」という作家の名前を知った頃は、
「たんぽぽのお酒」という作品と常に対で語られていた
ように覚えている。

私はこの作品が今ひとつ好きにはなれなかった。
っていうか、最初の数ページでギブアップして、さて
あの本、今はどこに行ってしまったやら。
どうも、「青臭い少年」の話は苦手だったようだ。

私の中でブラッドベリを3つ選ぶとしたら(順不同)、

 ①火星年代記
 ②何かが道をやってくる
 ③10月はたそがれの国

になるのかな。ものすごく儚い美しさと同居する、真の恐怖。
②は、夜トイレに行けなくなった。悪夢の続きのような・・・
①は、初恋のようなものかもしれない。ブラッドベリという
作家への。
③は短編集で、学生の頃いつも持ち歩いていて、表紙が
ぼろぼろになってしまって、当時付き合っていた彼が
イラストが上手だったので、オリジナルの表紙を作って
もらった。

SF作家が描いた未来の「点」に今私たちは立っている。
いまだ、人類は火星に到達していないし、タイムマシンも
ない。ただ、偉大な想像力を持つ作家たちは、
人間の普遍性を見抜くことができる。技術的には私たちは
彼らが思い描いた先を歩いているのかもしれないが、
低い精神的レベルで相も変らずジタバタしている。

割と最近(といっても20年ぐらい前だと思うのだけど)の
ブラッドベリ作品「とうに夜半を過ぎて」が絶版になっている、と
聞いた。友達に貸したまま、帰ってこないと思い込んで
いたら、先日実家で発掘された。

夜半を過ぎた頃、読み返している。
懐かしく、美しく、そして、やはり恐ろしい...
これらは決して未来ではなく、夢物語でもなく、
ファンタジーでもなく、人々の真実。
やはり、ブラッドベリは...恐ろしい。

何かが道をやってくる (創元SF文庫)

何かが道をやってくる (創元SF文庫)

  • 作者: レイ・ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1964/09
  • メディア: 文庫



火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

  • 作者: レイ・ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1976/03/14
  • メディア: 文庫



10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

  • 作者: レイ・ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1965/12
  • メディア: 文庫



とうに夜半を過ぎて (1982年) (集英社文庫)

とうに夜半を過ぎて (1982年) (集英社文庫)

  • 作者: ブラッドベリ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1982/10
  • メディア: 文庫



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眠れる旅人 -池井 昌樹 [日本文学]

初めて詩歌をあげてみました。
十代のころはわりと読んでいました。谷川俊太郎はその頃ちょっと人気がありすぎて敬遠。
三好達治とか、川崎洋とか、ちょっと古くは萩原朔太郎とか、室生犀星とか。中原中也も読みましたが、なんていうかちょっと、ちょっと気恥ずかしかった。

「三好達治賞」というのを受賞したという本書を手にとってみました。
ひらがなの波動に自分があうかどうか。そもそも、詩集から離れて長いし、と躊躇しながらも読み進む。
まだなじむところまでは行ってないけど、再び読むのによい本をみつけたな、とは思った。
眠れる旅人

眠れる旅人




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Cut「200号記念 Cutが目撃した決定的瞬間」 [雑誌]

Cutは1990年の創刊の、映画と映画にまつわるサブカルチャーを扱った雑誌。映画雑誌と言えばミーハー的な「スクリーン」とか「ロードショー」か、知りたいと思う視点が個人的にずれていた「キネマ旬報」ぐらいだったのが、80年台後半あたりから「Flex」や「Premiere」が登場し、私の部屋にはそれらの映画雑誌の山が積まれていくこととなった。そして、極めつけがこのCutだった。



FlexやPremiereが、当然なんだけど最新映画の記事中心になるのに対して、Cutは「人」中心だった。そしてそのインタビュー記事などを飾るポートレートの美しさが、他の雑誌の追随を許さなかった。1990年に登場した(本当の意味での)セレブたちは、黒沢明、マドンナ、ディヴィッド・ボウイ、キース・リチャーズ、ウッディ・アレン、エディ・マーフィ...Cutの表紙ポートレートだけで写真展が出来る...



1990年から2005年の変遷を眺めていると、私がCutを読むのをやめた時期が明確にわかる。1998年。この年以降の号を1冊も持っていないし、見覚えのある表紙もない。



1998年のキャッチを読むと、



「タイタニック」にはじまり、「タイタニック」に終わる。豪華客船が映画史にその名を刻んだ。



とある。確かに、あの映画が大ヒットした頃から、私は映画を徐々に観なくなったよう思う。別にあの映画がきっかけではないかもしれないし、もしかして1998年の「タイタニック」という細い穴を抜けていくと、実はあの映画が元凶だったっという密やかな結論にたっするかもしれない。思い違いかもしれないが、よく行っていた大阪市内のミニシアターが閉館になり始めたのもこの頃以降だったような気がする。このあたりのことについては、じっくり考えて見たい気もする。



さて、この16年間に表紙や本誌を飾った人々の中には、一瞬の輝きを放った後消えていった人々もいるし、バージョンアップを続けている人もいるし、まったく変らない瞳孔の奥から光を放つ人もいる。よく見ると90年代前半から、何度も特集されインタビューされ続けている人がいる。



「ジョニー・デップ」



最近はすっかり海賊屋さん、かと思えば、カルトな映画にもちゃんと顔を出してくれてる。いつからか私は彼を、「ディップ先生」と呼んでいる。彼はすごいのだ。海賊屋さんやってる場合じゃない。スター(と呼ばれるもの)の仲間入りをする以前から、唯一無二のオーラを放ち、今なおそれを失っていない人も珍しい。そう、「ギルバート・グレイプ」はまぎれもなく彼のための映画だった。



さて、映画。映画館からはすっかり足が遠のき、ビデオを夜な夜な観ることもほとんどなくなった。でも、やはり私は映画を愛しているかなあ、と思う。1990年~98年のCutの表紙を眺めて、たとえ過去のものであっても、過去でものであるからこそ、ごそごそ引っ張りだして愛することができるもの、それが映画のような気がする。




Cut (カット) 2006年 08月号 [雑誌]

Cut (カット) 2006年 08月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ロッキング・オン
  • 発売日: 2006/07/19
  • メディア: 雑誌



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47都道府県女ひとりで行ってみよう - 益田ミリ [ノンフィクション(旅)]

益田ミリといえば、このブログでも書いたことのある「結婚しなくていいんですか」の著者だから、もしかして重くなるかも、って思ったんだけど、私もひとり旅を何度かしているので、共感できる部分と、んー、ちょっとめんどくさいなぁ、こ の人、って思う部分と、もっとモノを知っといた方がいいよ、とかがあったりで、やっぱり単に軽い本ではなかったです。でも、この人、1人以外の旅のとき は、それなりに協調できる人かもしれない、とふと思いました。旅に出る前よりずっといろんなことを今は知っていると思う。(ところが、この人はそれを「可 愛げがなくなった」としてしまう。この辺もちょっと理解できない私。) まあ、一人旅ができる人は、できない人より(できないというか、しようとしない人 より)よき連れとなるものです。



さて、47都道府県に生きているうちに行けるか?だーいぶ前にどの県に行っていないかどこかに書いた記憶があるのだけれど、あの時から行っていない県はひとつしか減らなかった。



「徳島県」



なので残りは...



山形

群馬

山口県

大分

長崎県

宮崎

熊本



となった。



やっぱり九州は遠い。北海道は「函館」とか「札幌」とか行けば征服したことになるけど、九州はなぁ、ようけあるもんなぁ。



益田さんの本によると、山形県の女の人はとても感じがいいらしい。青森で聞いた評とはだいぶ違う。やっぱり実際に旅をしてみるべきなのかも。





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英語で読もうMother Goose - 平野敬一 [英米文学(その他)]

その昔、マザーグース・ブームっていうのがあった気がする。スキー場の人気おみやげもの店の名前だったかしら。。。



何らかの理由で(今はもう覚えていない)、Mother Gooseを毛嫌いし、英文学を専門としていても見向きもしなかった。なんか、マザー・グーズがぁ、とかいってる女の子女の子するのがイヤだったのかも。



失礼しました。



そんなものではありません、Mother Goose。私が若い頃より慣れ親しんできた音楽・文学・映画、Mother Gooseのフレーズがここらそこらにちりばめられている。



児童英語勉強をして、私はあまりにも知らんなぁ、と思って読んでみました。でもこれは氷山の一角(使い方は間違っていると思う。)。スカボロフェアの Parsley, sage, rosemary and thyme を口ずさんでいたら、先生にそれもマザーグースよ、って教えていただいた。世界一美しいフレーズ&メロディのひとつだと思っていたから、ちょっとびっくり。



人間、思い込みや偏見にまとわりつかれると、大事なものを落としてしまう。





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ピギー・スニードを救う話 - ジョン・アーヴィング [英米文学(短編)]

「読みかけで積んどかれてる本を、ちゃんと読み終わる」という課題を自分に与えてみた。



ピギー・スニードを救う話」はどうしてほったらかしになってたんだろ。短編集だから、いつでも読めると思ってほっておかれたのかなぁ。いやあ、アーヴィン グは短編も面白い。



淡々と風景や心象が流れて、何事も起きずに「思わせぶり風船」がフワフワ舞うような短編も多いけれど、ちゃんと短い中に色々な事件を混 ぜ込むこの筆力はさすが。



だってこの人、長編の中で登場人物が書いた「短編」を入れ込んじゃう人だもの。「ペンション・グリルパルツァー」は、「ガープの 世界」の中でガープが書いた処女作。その後の「ホテルニューハンプシャー」のエッセンスも楽しめる一品。この短編のフルコースは美味しかった。




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アメリカン・スクール - 小島信夫 [日本文学]

多分、大学の頃に買った本。カバーもなくかなり日に焼けているが、学生の頃は結局読まなかった。人間にはやはり年齢や教養による許容範囲って言うのがあって、この物語は18歳そこらの実経験のほとんどない私には、何がどう面白かったのかわからなかったのだろう。「アメリカンスクール」というタイトルに、もっと華やかな内容を期待していたからかもしれない。



じゃあ、今なんでこの小説が面白いのかは、そうか、別に教養がついたから、っていうわけではない。いろんな本を読んだり、いろんな映画をみたり、いろんな仕事をしたり、いろんな人にあったり、をやってきたからだろうな、と思う。



だからといって今の18歳の人がこれを面白いと思えない、とも思わない。本との関係はあくまで個人的なものであるから。私は、これくらい時間がかかった、ということ。いや、もう少し前に本棚から発掘されていたら読んでいたかも。きっかけは、村上春樹「若い読者のための短編小説案内」だった。私はこのときもう若くはなかったけど、若いときに手からこぼれていったものをもう一度すくい取ることができた。この本のおかげで、もう小島信夫氏の作品に親しんでいる若い人は多いのかもしれない。もし、今面白くなかったら、十何年後かにもう一度読んでみてください。



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ペットサウンズ - ジム・フシーリ [ノンフィクション(その他)]

一枚のレコード(ビーチ・ボーイズ)について、一冊の本を書くって言うのが面白いなあと、で、出だしが著者の幼年時代の私的な回想と絡まっていたりしたので読んでみるかなあ、と。

このCD、実は持っているのですが、私は彼らのファンでもヘビーリスナーでもないため、ほんまファンの人には申し訳ないけれども、何の印象もなく、ああストリングスとか入ってるなあ、サーフィン・ルンルンルンじゃないなあ、くらいしかわからなかった。この本を読んでもわからない。多分、読みながら聴くと面白いかも知れない。そういう意味で、そうか、この本は面白い。確かにあのコード進行やハーモニーは唯一無二だろう。

ビーチ・ボーイズが兄弟従兄弟中心にできていて、当初マネージャをしていた父親がけっこうひどいやつで、で、「Cocomo」はビーチボーイズじゃない、っていうこととかもわかります。



そうそう、何か翻訳が硬くて読みにくいなあ、って思っていたら村上春樹氏。うーん。。。








追記: このCDが発掘されたので聴いております。山下達郎さんのライナーノーツが付いていました。


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ハワイとフラの歴史物語 - 矢口祐人 [ハワイ関係]

いや、これは面白いです。ハワイについての本はいろいろ読みましたが、「フラ」という文化からハワイを見ているようで、それだけではないし、とにかく読みやすい。「踊る東大助教授が教えてくれた」という副題がついてますが、こんなサブタイトルなくてもいいやん。堅苦しく思われてしまう。



「フラ・アウアナ」(ウクレレなどの欧米楽器を使った新しいフラ」と、「フラ・カヒコ」(欧米楽器を一切使わず、チャントにあわせて身体で詩を表現する伝統的なフラ」をがある(実はそれだけではないのですが、それについてはこの本を読んでもらわないと。。。)。

何年か前に、マウイ島で「ルアウ」という伝統的な晩餐を、ホテルのショーで体験したことがあって、そのときにこの両方のフラを体験した。もちろん「フラ・カヒコ」を観たのは初めてで、その荘厳さに圧倒された記憶がある。

「フラ・カヒコ」が復興してきていることについての、著者の印象的な一文を紹介したい。


...いくら「古典のフラ」といったところで、それは過去と同じように再現できるわけではない。
むしろ、それは、今日の文化のなかであらためて解釈され、学ばれていくものなのである。
伝統の保持とはただ単に昔のものを保存することではない。むしろ、過去の価値観を
受け継ぎながら、それぞれの時代環境の中であらたなものを生み出していく作業である。
そのような作業を通じて受け継がれていく伝統は、いつまでも人々に大切にされ、残されていく。
 

このことは、フラだけではなく、いろいろな文化(音楽文学など)にも言える事だと思う。



さて、ルアウを体験したことのある人はこの本を読んでみてほしい。この本を読んだ人は、フラ・カヒコを何とか体験してみてほしい。そんな思いにも駆られます。



ちなみに、ルアウのお薦めはマウイ島の「オールド・ラハイナ・ルアウ」です。私は残念ながら定員一杯で別のホテルのルアウショーに行きました。「オールド・ラハイナ・ルアウ」は他のホテルのショーのようにステージ上でやるのではなく、浜辺で、同じ目の高さで観ることができます。本当のやり方に近いらしい。




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勝利 - ディック・フランシス [英米文学(長編)]

ディックフランシスさんの「競馬シリーズ」を夢中で読んだのは80年代中盤から90年代前半にかけて。最近はあまり読むこともなくなっていたのですが、図書館で見つけて久々に楽しむ。

アメリカ文学に比べると、遠回しなというか、ひねられた文体が続く。リズムに乗るまでは読みづらかったが、登場人物が次々現れてテンポが上がってくると、本から目を離せなくなる。今回の主人公は、騎手を友人に持つガラス職人、という設定なので、競馬場や厩舎の場面はほとんどない。やっぱり、レースのシーンや、調教のシーンが多い作品の方が個人的には好きです。



2006年に、ずっと翻訳をされていた菊池光さんが亡くなっていたのですね。同じ時期にハマって読んでいた「87分署シリーズ」のエド・マクベインさんももうこの世にはいない。フランシスさん、お体に気をつけて、執筆活動を続けていただきたいものです。私も頑張ってついてゆきます。




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Rabbit's Wedding - Garth Williams [海外文学(その他)]

この絵本日本語版を、その昔、結婚する友人にプレゼントしたことがありました。

英語版をゆっくり読んでみたい、と購入。と、気になる点が一箇所あった。

仲良しの白ウサギ(雌)と黒ウサギ(雄)が、いつものように遊んでいるのですが、時おり黒ウサギが沈んだ顔をする?「どうしたの?」と白ウサギが何度も訊くと、ようやく彼は答えるのです。



「自分の『望み』について考えていたんだ」

「望みって何?」

「ずっと君と一緒にいられたらなぁって」(I just wish that I could be with you forever and always.)

「・・・、そのことをもっと一生懸命願ってみて」



さて、そこで黒ウサギはもっと一生懸命考えて、こう答えます



「I wish you were all mine.」



「君のすべてがボクのものにならないかなぁ」 まあ普通に訳すとこうです。ところが日本語版のほうは、ひとつ前のセリフとあまり変わらず、「ずっと君と一緒にいられたらなあ」みたいになってます。



ボクのもの、っていうと、一部の過激なフェミニストたちの攻撃に合うからなのでしょうか。



まあそんなことを考えながら読むのもよし、ただただキュートなウサギたちの絵にこころ和ませるのもよし。

日本語版のタイトルは「しろいうさぎとくろいうさぎ」です。




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ハワイの50の宝物 - 高砂淳二 [ハワイ関係]

なかなか旅に行く心や身体や、その他もろもろの余裕がない。だから、この一冊と「インナートリップ」した。

写真の全てが、身体を張らないと、相当の根性がないと撮れないのがひしひしと分かる。でも、そんな汗と涙の味の全くしない宝石のような写真。こんな写真を撮ってみたいか?いやあ、見るだけで十分です。ほとんどの写真にそれぞれハワイ語のタイトルがついています。(「Jake Shimabukuro」はハワイ語ではないけど。)




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